スタンプクラブ

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カテゴリー: リーフ作成講座

ジュニアの為の、切手展向けリーフ作成講座 第3回

当連載の第1回に書きましたが、切手展向けリーフを作る時に気をつけるのは大きく二つです。

  1. 美しい展示になるように頑張る
  2. 飽きさせない展示になるように頑張る

前回は、初めてリーフを作った人のリーフの添削により、美しいリーフについて学びましたが、今回は、二点目の「飽きさせない展示」について具体例を見ていきたいと思います。

 

その前に、切手展でリーフはどのように展示されるかご存知ですか?これを知らないでリーフ作りをしてしまうと、見ているお客さんが退屈だなーと感じてしまうリーフを作ってしまいかねませんから、是非知っておいて欲しいと思います。

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第1回ヨーロッパ切手展(2013年)

 

この写真は、昨年開催された切手展の期間中の写真です。観客の皆さんが、展示作品を楽しんでいる様子が分かりますね。この切手展の展示方法は典型的なやり方なのですが、さてこの写真の中でリーフはどのように扱われているでしょうか?

  • 鉄製の枠の中に収納されている。ー>正解!
  • 一つ一つの枠の中には16枚のリーフが展示され居てる。ー>正解!

この二番目の「16」という数字に注目して欲しいのですが、この枚数が切手展で作品を展示する時の最小単位ということに「一応」なっています。「枠(わく)」は英語でframe ですので、16リーフの事を 1フレームと呼ぶ事もあります。

 

さきほど、「一応」と言ったのは、切手展の展示作品の中には例外的に8リーフしか展示しない「半フレーム作品」も登場する事があるからなのですが、原則としては、フレーム単位での展示となります。

ということは、切手展に参加するには、16リーフ分のコレクションを披露しなければならないと共に、16リーフの製作をしなければなりません。

 

ただ単に16リーフの製作を考えると、「うわー、たいへんだー」となってしまいますが、これに加えて見ている人を飽きさせないような展示にする事が肝心です。「さらにたいへんだー」と思った人もいるでしょう。

でもちょっと待ってください。見ている人がワクワクする様な展示なのであれば、むしろ作っている時は楽しいのではないでしょうか?

何も高い切手を展示すればいいということではありません。16枚もの展示をするのですから、色々なお話が盛り込めると思います。自分が飽きず、見る観客も飽きないような展示を考えましょう。

 

その為には、16リーフで何を書けば良いかをまず考えてみましょう。

事例として、「消費税の導入による郵便料金の変更」をテーマにした郵便史作品であれば、16リーフをどのように展開できるかについて考えてみました。

  1. タイトルページ
  2. 1989年消費税導入時期 封書
  3. 同 封書50gまで
  4. 同 葉書
  5. 同 速達
  6. 同 書留
  7. 同 なにか?
  8. 同 なにか?
  9. 2014年消費税8%時代 封書 ※9リーフ目の例を下部で紹介します。
  10. 同 封書50gまで
  11. 同 葉書
  12. 同 速達
  13. 同 書留
  14. 同 何か?
  15. 同 何か?
  16. 同 何か?
2円うさぎ郵便史リーフ

2円うさぎを郵便史として使った展示用リーフの例

 

まだ、7,8,14,15,16リーフ目に何を展示するかは決まっていませんが、封書・葉書・速達・書留以外にも様々な郵便料金があります。(ゆうパック、書籍小包、簡易書留、ミニレター、電子郵便などなど)こららのターゲットの内、切手市場などで安く入手できる物を探して展示していけばよいと思います。

この展示に掛かるお金は安い物だと思いますが、それでも見に来る人は関心を持って展示を見てくれると思います。何故なら二回の消費税に絞って作られた展示作品はこれまでに存在しないからです。そして、消費税の増税が郵便料金に及ぼした影響というのは、ほとんどの切手収集家なら意味を理解するものの、様々な郵便料金に渡っての影響を導入前・後の比較により展示するのは面白いからです。

これに限らず、あなたの作った作品が、ただ単に切手やカバーを並べるだけでなく、「ストーリー(物語)」を伝えるものであれば、それは飽きが来ない作品であるといえます。そのような作品を作る事を目指すのは、美しい作品を作るのと同じくらい大事なことなのです。

ジュニアの為の、切手展向けリーフ作成講座 第2回

第1回の記事の中で筆者は「日常の収集品の整理は好きにやればよい」が、切手展に出品するコレクションについて「ある程度は他の切手収集家が展開するのと同じ方法で」やらないとダメです、と書きました。

その方法こそが、当連載のタイトルの一部にもなっている「切手展向けリーフ」です。人によっては「アルバムリーフ」とか、単に「アルバム」「リーフ」とだけ呼ぶ収集家もいますが、要は複数の紙に切手やカバーを配置した上で、それぞれの収集品に説明をつけて、自分のコレクションをもって、観客や審査員に見てもらうという方法です。

およそ全ての収集趣味において、収集物の展示方法が世界中の収集家の大半に支持され共有されているような趣味というのは、私たちがたしなんでいる切手収集=フィラテリーだけだと思います。古銭収集や紙幣収集、ベースボールカード収集やアイドルの生写真収集なども切手収集同様にメジャーな収集趣味ですが、切手収集の最大のポイントは「展示する楽しみ」があるということなのです。

 

この素晴らしい楽しみの第一歩を是非皆さんにも味わっていただきたいです。さて、リーフは、紙に切手を配置して説明を書けばできると書きました。では、ここでいくつかの例を見ていきましょう。まずは中1のK.Y君の作ったリーフから。

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K.Y.君(東京都、中1)が初めて作ったリーフ

 

うん。確かに、紙に切手を配置して説明を書けば、リーフになると言いました。でも、このリーフにはちょっと問題点が多いですね。

  1. リーフに使っている紙が学校のノートの切れ端でしょうか?お客さんが見に来てくれているのですから、きれいな紙をつかなわなければなりませんよ。美しくないですよ。
  2. 切手が曲がっています。これも美しくないですね。
  3. 切手が裏糊でリーフにくっついています。展覧会に出す事で、切手の状態が悪くなってしまうのは避けたいですよね。次回以降に方法は説明します。
  4. 縦の長さが 2.1cm から3.2cm の文字が混在しています。これはちょっと大きすぎます。4-5mmの高さの均一の文字を書きましょう。また「発行」は漢字で書いた方がいいですね。

以上の4点を改善すると、実はリーフに2円切手一枚しか展示しないとブランクスペースが目立ちすぎる事に気付くと思います。

リーフに一枚しか切手を配置しない様な展示がないわけではありません。次の例は、19世紀のスイス切手のコレクションの一ページですが、たいへん稀少な切手であるため、その切手がどのような製造をされた切手であり、現在世の中にどの程度残っているかなどの情報を書く事ができ、切手一枚でも違和感がないものです。

Thailand2013swiss

「Switzerland from Cantons to Confederation」より(Thailand2013出品作品、吉田敬氏)

 

でも2円うさぎ切手は、いつでも郵便局で買える発行されたばかりの切手です。珍しくも高価でもなく、したがって特段書けるような内容がないため、1リーフ1枚の展示は適切ではないのです。

じゃー、どうすれば良いかですが、それは、あなたがこの2円切手を含む、どのようなコレクションを作りたいかによります。

  1. 2円切手と共に52円切手や82円切手も発行されたので、それらや使用例と一緒に展示する。(伝統収集)※この方法で作った展示用リーフの例を下部に紹介します。
  2. 2円切手は消費税の増税に際して発行された切手なので、消費税に注目した郵便料金の変更の展示をする。(郵便史)※この方法で作った展示用リーフの例は連載の第3回に紹介するよ。
  3. うさぎ切手を他にも持っているので、うさぎの図案別収集をする。(トピカル)
  4. うさぎと言えば十五夜。昔は月にうさぎが居ると信じられていた。宇宙開発の話を作れないか?(テーマティク収集)
2円うさぎ伝統リーフ

2円うさぎを伝統収集で展示したリーフの例

そう、ちょっと考えただけでも色々な収集方法が思いつくんです。それが切手収集の奥深さです。

 

 

ジュニアの為の、切手展向けリーフ作成講座 第1回

スタンプクラブをご覧になっている、ジュニアの皆さんこんにちは。月刊ジュニア切手ニュースでも何名かのジュニアの方から要望があった「リーフ作り」について、短期的に連載を書きたいと思います。毎週更新されている「100円コレクション」でも、菊切手の連載の中で、そろそろリーフ作りの話が出てくる頃です。そちらもあわせてご覧下さい。

 

ところで筆者はリーフ作りを、あくまで切手展の為の手段と割り切っています。逆に言えば、日常的な収集品の整理の為に一切リーフを作りません。古い切手収集の指導書等には、よく「切手収集家はすべての切手をアルバムリーフに整理しなければならない」等と書いてありますが、これは間違いです。

このような間違いが起きてしまった原因は、昭和時代の大半は、海外渡航も簡単ではなく、海外の切手収集の動向を正しく理解できていなかった時代の収集家が書籍を書かざるを得なかったからなのです。筆者は年に何度も海外の収集家と交流しますが、一流と言われる切手収集家であっても、その整理方法は様々で、リーフを愛用する人もいれば、大半の切手をストックブックに収納している人もいます。要は趣味なので、日常の収集品の整理は好きにやればよいのです。(買った切手の整理・保管方法を参考にしてね。)

 

その一方で、切手展に出品するコレクションについては、好き勝手にやることは必ずしも好ましい事ではありません。ある程度は他の切手収集家が展開するのと同じ方法でコレクションを披露しないと、わざわざ交通費を払い時間を費やして展示を見にきてくれるお客さんはがっかりしてしまうでしょう。

展覧会に展示するコレクションと、自分しか見ない日常の収集品との大きな違いは、そのコレクションをみるお客さんの視線を気にしなければならない点なのです。でも何に気をつけたら良いでしょう?

 

難しく考えることはありません。私は気をつけるのは大きく二つだと思います。

  1. 美しい展示になるように頑張る
  2. 飽きさせない展示になるように頑張る

これ、簡単に見えますけれど、難しいですよ。でも展示リーフ作りをしていくなかで迷う事があったら、いつでもこの二つのポイントに立ち返って、自分の心に質問をしてみてください。それで答えが見えてくるのではないでしょうか。

では次回以降は、更にポイントをブレイクして、お話ししていきたいと思います。

近世日本の城

「近世日本の城」より(スタンプショウ2014出品作品)