十週分のおこづかいである、1000円を払って買った、菊切手17グラム(250枚入り;小判切手も60枚近くあり)を十週間かけて整理しています。
連載はまだ十回目なのですが、途中でブログの更新をさぼってしまったので、十週間が過ぎ、たまったお小遣いを、たまたま家族旅行に行った先の大阪駅前第3ビルバザールという切手のフリマで使い入手した菊切手の書状などの使用例を毎週一点ずつ報告しています。今週も2通ご紹介します。
まず最初は1銭葉書に貼られた、5厘切手。日本切手カタログには切手だけでなく葉書も掲載されていますが、それによると、この葉書は菊葉書と呼ばれ、菊切手と同じ時代に発行されています。明治31.12.1に発行されているのですが、なんと発行から4ヶ月後の明治32.4.1には葉書料金を1銭から1銭5厘に値上げしているため、そのままでは使えなくなってしまいます。昔の郵便切手や葉書の発行の計画性のなさって、僕の夏休みの宿題のやり方に似ているなぁ。
そこで差額の5厘切手が必要となり、明治32.4.1にこの5厘切手が発行されましたので、この葉書の使用例は、この切手の最も適切な使われ方になります。このような発行目的にあった使用例を適正使用例と呼び、一枚は抑えておいた方がよいのだそうです。
ちなみにこの葉書は、摂津(兵庫県)・神戸 明治32.8.5 差し出し、備前(岡山県)・牛窓 8.6到着の使用例であり、切手の発行から4ヶ月程での使用例でした。これが100円は安いよ、と大人の収集家の方には言ってもらいましたが、この使用例を更によくするなら、どれだけ切手の発行日の明治32.4.1に近い使用例を手に入れるかだね、とも言われました。明治32年4月の前半の使用例であれば、初期使用例としてアピールできるよと言われましたので、これから100円で菊切手の使用例を探すときに頭の片隅に入れておこうと思います。
続いてお次も葉書です。
明治33.10.1発行の1銭5厘灰味青切手を貼り、陸前(宮城県)・渡波 明治38.1.3 の使用例です。一つ前の葉書の時にも書きましたが、明治32.4.1から葉書料金は1銭5厘に料金値上げされたため、この額面の切手が発行されました。とはいえ料金変更から切手発行まで一年半もあいてて随分遅いなぁと思っていたら、大人の収集家の方から、「昔は私製葉書は許可されていなかったんだよ」と教えてもらいました。つまり郵便局で売っている官製葉書以外は差し出しができなかったらしく、それが初めて許されたのが、明治33.10.1なのだそうです。ここら辺、裏側を探っていくと面白そうです。
で、実はこの葉書年賀状でした。裏側はこんな感じ。葉書は文面も読めるから面白いですね。考古学みたい。。。